花盛り朗読




熊澤南水さん

Posted by 小林大輔 on 28.2017 日記 0 コメントを投稿
今年の秋も、高田馬場の私の朗読教室から生まれたグループ、茜雲(あかねぐも)に私が相乗りして、朗読会を実行します。
このプランは、今年の春からスタートしていました。
公演の当日は、10月30日月曜日、だいぶ先です。
会場は、いつもの中野ブロードウェイに入って左側、なかの芸能小劇場。

今年の朗読の目玉に、茜雲(あかねぐも)は思い切って、朗読劇「十三夜」をやることにしたのです。
すでに配役も決まって、稽古に入っています。

【見本】チラシ表


樋口一葉の「十三夜」は、劇団・文学座の久保田万太郎さんが、今の言葉に訳して、現代に通用するお芝居として復活させています。
私の朗読の指導者、大学の先輩だった今は亡き文学座の北村和夫さんは、このお芝居を懐かしがってよく私に話してくれたものです。

北村さんの言葉から、丹阿彌谷津子さんや、芥川比呂志さんらの名演を偲ぶほかありません。


茜雲(あかねぐも)の3人と、私の4人で、「十三夜」をやるについて私には、もう一つ『演出』の役目が割り当てられました。
私が演出?
どうして?

内情を正直に白状します。それは、とりもなおさず予算がないため、外部から有能な演出家を招けず、お金のかからない内輪の人間で間に合わせよう…と言う、節約精神なのです。
それで良いんです。私どもは、いつも予算カツカツで知恵を出し合って何とかやっているんですから。

しかし理由はともかく、「十三夜」の演出のポイントをあげるなら、ひとつは照明。
もうひとつはテーマ曲を含めた効果音。
そしてもうひとつは、全編漂う、この「しっとり感」を演技によってどう引き出すか…。
これが勝敗を分けると、私は演出プランを構想しました。
それには「しっとり感」には定評がある語り手に、ご指導を仰ぐ以外ありません。
こう思って私が行き着いたのが、樋口一葉の作品を得意としている熊澤南水さんです。


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私は今日、初めて熊澤南水さんにお目にかかりました。

ご自分の稽古上がりの熊澤南水さんは、私を亀戸のカメリア・ホールのステージ付の、広い畳の間で待っていてくれました。
到着するなり熊澤さんは、この広いステージで樋口一葉の「十三夜」を、台本を一切持たず私に演じて見せてくれたのです。

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「言葉であれこれお話しするより、私が実際に『十三夜』を演じるのを見ていただければ、一目瞭然でしょう…」
この人は自分の芸を少しも惜しまないのです。

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見終わって、私はこの人の芸に圧倒されました。
この人こそ「隠れた名人!」私は、そう思ったのです。
マイクを使わない、台本を持たない、こんな朗々とした語りを私は知りません。それでいて1番必要な「しっとり感」に溢れています。

ここでは列挙しませんが、私のノートには、熊澤さんが演じて見せてくれた、いくつもの参考になる演出プランがふんだんに書き込まれました。

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「熊澤さん、これを契機に、私をご指導ください!」
私は思わず、そう申し上げたものです。
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