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花盛り朗読




今年最初の原宿の朗読会

Posted by 小林大輔 on 08.2018 日記 0 コメントを投稿
早稲田大学の総長を務めたある先生が、ユーモアを交えてこう言っていました。
「早稲田大学は、卒業生よりも中退した学生のほうに、傑出した人がいる…。」
私はこのユーモアに、思わず笑ってしまいました。
確かに一面、そうとも言えるでしょう。

その代表は、家庭の事情で大学を中退せざるをえなかった、詩人で作詞家の野口雨情先輩でしょう。
彼は早稲田を中退した後も、在学中、彼の才能を見出してくれた坪内逍遥先生と、文通しながら交流を続けていたのです。

しかし、私が野口雨情に注目するのは次の点です。
雨情は、日本が中国大陸から太平洋戦争に突入する昭和のはじめ、すでに第一線を飾る有名な作詞家でした。

「青い目の人形」「赤い靴」「雨降りお月さん」「しゃぼん玉」「七つの子」「あの町この町」
調子の良い曲では「証城寺の狸ばやし」「黄金虫」「俵はゴロゴロ」等の誰でも知っている童謡です。

歌曲や流行歌としても有名な、オレは河原の枯れススキ…の「船頭小唄」や「波浮の港」はいずれも雨情の作詞で、これらの曲はとっくに当時の暗い世相を反映して大ヒットしておりました。
この人気に、当時の軍部が目をつけないはずはありません。

人気作詞家・野口雨情に軍歌をかかせようと、軍部は必死になって彼のもとに日参しました。
雨情を担ぎ出せば、どれほど国威発揚となって、当時の世相に反映するかわかりません。

しかし、野口雨情は、軍歌だけはとうとう1曲も書かなかったのです。

雨情はこう言ったといいます。
「私の詩は、自然を背景にした『自然詩』だ。今は軍歌しか書かせてもらえないなら、私は詩人をやめる。」
こう宣言して、自ら執筆の筆を折ったのです。
私が野口雨情が好きなのは、この潔さです。


今年最初の原宿の朗読会は、第一月曜日が元旦だったため、成人の日の祝日になりました。

安東みどりさんのピアノ演奏。
私の朗読。
2人のコラボレーションでご披露した「野口雨情 その作品と生涯」は、私が自分で書いた朗読作品です。


DSCN6022.jpg
「葉っぱのフレディ」を朗読した今月のゲスト・佳山容子さんと、ピアノの安東みどりさんと私。


私は朗読家ですから、雨情の詩を朗読する以外、方法はありませんが、これがもし、声楽家なら、雨情の代表曲を歌うことでご披露する、という方法がありますね。

そこで、どなたか声楽家の方、私にご連絡くださいませんか?
私の書いたこの作品をもとに、野口雨情の懐かしい歌の数々を、あなたがステージで歌って表現しませんか?

朗読ばかりでなく、声楽家の方が野口雨情の曲を歌ってご紹介する本来の方法が実現すれば、天国にいらっしゃる野口雨情先輩も、それから作曲家の中山晋平さん、本居長世さんにとっても、思いがけない追悼になると思うのです。

あなたが歌うこのショーは、歌を含めて、約45分位のステージになると思います。

DSCN6020.jpg
今月のゲスト、佳山容子さんと私。

それから、私は著作権等うるさい事は一切申しません。
そんな分際でもありません。
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