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花盛り朗読




朗読の中の『セリフ』を考えよう

Posted by 小林大輔 on 11.2018 日記 0 コメントを投稿
今日は新年の10日(水)。
高田馬場・ニチリョク主催の朗読教室は今年初めての日です。

新年のご挨拶を簡単に済ませたあと、早速今年の朗読の練習に入ります。
この日は午前と午後、生徒が入れ替わって2回の教室があります。

午前の生徒数は20名。うち新入生3名。
午後の生徒数は26名。うち新入生はやはり3名。

午前も午後も、テキストは川口松太郎著作の「遊女夕霧」。
かなり高度です。
まずは私がサンプルとして朗読してみせます。
この作品は、テキストとして多分4月まで使用することになるでしょう。

この作品をテキストとして選んだ目的はこうです。
朗読の中で必ず出てくる「セリフ」。
このセリフをどう作るか。
セリフをうまく朗読することが、この教室4ヶ月の目標です。
講師の私は、ここに焦点を絞りました。


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午前の生徒代表で朗読した吉田和子さん。

私はかねてこう感じていました。
朗読の中で登場する人物のセリフは、状況を説明する文章以上に重要なケースがあります。

その割には、なぜこのようなセリフとして述べられたのかの考察が充分に行われないまま、漫然とセリフを朗読する人が多いような気がしてなりませんでした。

セリフに深い配慮と考察があったうえで、そのセリフをリアルに語るならば、もっと登場人物をイキイキと描くことができるし、朗読全体が活きて来る筈だ…。
私はそう考えたのです。

こうしてテキストとして選んだのが、川口松太郎さんの「遊女夕霧」です。
この作品は登場人物のセリフが多いし、どうしてこういうセリフになったのか、ニュアンスをたっぷり含んだセリフが随所にあって物語が進行する作品です。

何しろ川口松太郎さんは戯曲家です。
私は、朗読でセリフを上手に活かしている人達は、舞台の俳優や女優を経験した人達だと気づいていました。

この人達のセリフの巧みさは、マス・コミを体験している人間の及ぶところではありません。
何しろ、この人達は「セリフをどう語るか…」で四六時中、考え抜いたトレーニングをして来たはずです。
お芝居とは、演技もさることながら、セリフのやり取りが中心に成り立っている芸ですから。

そこで朗読の中の「セリフ」を4ヶ月かけてじっくり考察しようというのが、私の教室の狙いです。

今日、早くも生徒の中から、こんな自由な発言がありました。
講師の私が考え抜いて作ったセリフが、そうではなく、別な考えで出てきたセリフではないか…というものです。

講師の私は、負け惜しみで言うのではありません。
そうした発言を待っていたのです。


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午後の生徒の代表で朗読した松岡まり子さん。

教室20名を越える大人数で、ひとつのセリフを「考察」すると、一生徒の発想から、講師の私が考えつかなかった思いがけない発想がセリフに込められているというケースに気付かされることがあります。

教室では、ひとりで考えるのではなく、大人数でひとつのセリフを討議する面白さがあります。

私は、このテキストが終わる4月には、私の教室の生徒全員が朗読の中に登場する個々のセリフについて、なぜそう朗読するのかをしっかり持っている朗読者に成長することを期待します。
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