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花盛り朗読






朗読の先生

Posted by 小林大輔 on 31.2018 日記 0 コメントを投稿


朗読が、あっという間にうまくなる人と、上手になるのに時間がかかる人。
いつまで経ってもうまくならない人と
さまざまあるものです。

朗読の指導をしていて、正直にそう感じることがあります。
しかし私は、すぐうまくなる人だけがいい生徒、かわいい生徒とは
少しも思っていません。

相当な時間をかけて、同じ注意も繰り返して、
やっと「ここまでうまくなったね・・・」と、この生徒の顔を見つめる時、
「ああ、粘り強くこの生徒を教えて良かった・・・」と達成感を覚えます。
指導者冥利に尽きます。

そしてこの生徒の辛抱強い努力に敬意を払います。
私は一を聞いて十を知る生徒よりこういう生徒に出会うのが好きなんです。

これは、生徒の持っている「個性」「特性」だと、
私は解釈しています。
「個性」なんですから、個人個人で差があるのはしょうがない。
私は、そう思って、粘り強く、繰り返して同じアドバイスをします。

世の様々な先生と言われる立場の人は、
そこの所をどう思われているのでしょうか。
先生とは、生徒に寛容なお仕事、気の永いお仕事と想像はつきますが、
本音を聞かせて頂きたいと新米の私などは思うのです。


「個性」という言葉を出しましたので、
ついでに私の教室で、いつの間にかできたルールをご紹介しましょう。
これも生徒の「個性」でしょう。

まず、私の教室では、地方なまりのある方でも、
決して標準語に矯正したりいたしません。
地方なまりも、この生徒の「個性」と考えています。
私たちはあくまで「朗読」の勉強をしています。

太宰治や宮沢賢治、佐藤愛子や田辺聖子などの地方弁が
必要な作品を朗読することがしばしばあります。
その時、その土地の言葉がやれるということは、
どれほど有利な武器になるか分かりません。

その土地の言葉を、子供の頃から使って来た人には、
私たちが逆立ちしたってかないません。


これらの作品を活き活きと地方なまりのまま
朗読する人たちを私は何人も知っています。
だから地方なまりを矯正しないのです。

次に、「個性」その2として私は教室では、
発声練習や、滑舌、早口言葉などの
トレーニングは、一切いたしません。

これは、私の経験から来ていることです。
私は若い頃、アナウンサーになる目的を持っていたため
約10年間1日も休みなく発生の基礎訓練を繰り返しました。

そのおかげで、口の開きや、
発声には未だに自信があります。
一生ものとして身についています。

しかし、この基礎訓練は、思いつきや、真似事では
とても身につくものではありません。
私の場合10年、毎日やりました。

月一や週一の朗読教室で、とってつけたように
トレーニングをしても、それを家に持ち帰って
毎日毎日ひとりで欠かさずやる奥様が本当にいますか?

その上、この訓練は、人にお見せできるような
カッコ良いものでも、見ていて楽しいものでもありません。

それならば、それに代わるもっと良い発音の訓練を
私は思いつきました。
自分が言った言葉が、相手に要領よく伝わったか。
相手にしっかりした発音で伝わったか。
大きな声で、明瞭に伝わったか。
これを自分でチェックするのです。
また、誰か家族にチェックしてもらう習慣を作るのです。
これだけでお座なりな発声練習を
やる以上の効果があります。


私は発声が正確な人を観察していて、訓練もさることながら、
家庭教育によるところが大きいと気づいたのです。

だって明瞭にしゃべっている人の家族は、
全員が明瞭に話しているでしょう。

これが、アナウンサー達の中にいて、アナウンサーを
一杯見てきた私の結論なのです。
だから、朗読教室では、私は自分の言葉をチェックする
習慣を教えて、形式だけの発声訓練は、しないことにしています。
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小林大輔の朗読CD

★朗読CD第1弾「山月記」と、
第2弾の「恩讐の彼方に」、
第3弾の「雪女」「耳なし芳一」
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それぞれのCDの解説は
下記にあるCDタイトルから
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