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花盛り朗読


朗読会に向く作品(1)

Posted by 小林大輔 on 01.2018 日記 0 コメントを投稿
「朗読会に向く作品、向かない作品」というのが、きっとあるはずだ。
私はこのところ、そのことを考え続けておりました。


私は時間の許す限り、他人の朗読会を見て歩いています。
その結果「こんな作品を朗読会でご披露するようでは、どうもこの朗読会は大したことはないな、分かっていない。」と思ってしまうケースが、あまりにも多いのです。



あなたは、自分の朗読会でご紹介した作品が、お客様全員から、感動を呼んだという確かな自信を持っていますか?



自信のある人もない人も、私の文章を読んで「それは違う!」とお思いなら、遠慮なく、私に電話かFAX、メール、お手紙何でも結構です。私に連絡ください。
 朗読者同士、お互いの考えを遠慮なく述べ合い、朗読会に向く作品とはどいうものか、忌憚なく語りあいませんか。一致点や場合によっては相違点を見出したとしても、それは意義あることではないですか。



こう申し上げる、私の意図は、朗読者が、せっかく朗読発表会の場で、あまりにも見当違いの作品を朗読しているケースが多いと感じてしまうからです。


では本論を展開します。                 
文学作品は、大きく分けて2種類あります。
一つが純文学。もう一つが大衆文学の作品です。


自分の書斎で、一人静かに文学を鑑賞するには、前者の純文学の作品が向いています。
純文学は難解で比喩的で奥が深く、人間とは何か、を読者に静かに気づかせてくれます。
例外はありますが、芥川賞に選ばれる作品は、ほとんどこの純文学の作品が多いといえるでしょう。


一方もう一つの大衆文学と言われる作品です。
こちらは分かり易く、人の情感、感動に結びつきやすい作品群です。
人情あり、、アクションや活劇あり、笑いありで直木賞の対象となるのは、
もっぱらこちらに属します。

さて、朗読会とは、どういう場だと、あなたはお考えになりますか?
都心まで交通費をかけて出向いて行って、その上入場料を支払って、大勢の観客に交じって朗読を聞く・・・・・。
この環境は明らかに、演劇や演芸、映画やコンサート、そしてスポーツを観に行くに等しい
エンターテイメント・娯楽の場です。

どちらの作品がふさわしいでしょうか。
そんな娯楽の場で紹介される作品として、文学作品を二つに区分した   
およそシチ面倒くさい「純文学」の作品を朗読されたとしても、
観客は見当違いの作品と感じて、拒否することは明らかです。


しかも朗読会は、ステージに立つ一人の朗読者に与えられた持ち時間はとても短いのです。
長文の純文学の作品のほんの一部だけ取り出したものを突然朗読されたとしても、お客様に全貌がわかるはずがありません。純文学とは、全文を集中して、しかもかなり読者が反すうしてやっと一部の文学通といわれる人に理解できるかどうかという作品です。
こんな会場で、この作品の一部を紹介して、娯楽を求めてきた人に感動しろ、というほうが乱暴すぎます。


観客は概してマナーが良いために、お開き口で手渡すアンケートに、朗読者のことをぼろくそにののしることは決していたしません。
では、自分の興味のない「純文学」の作品に出合ったとき、お客様はその会場でどうしていると思いますか?
たいてい居眠りしているか、そうでなければ、頭をたれて、朗読者の声が、自分の頭上を通り過ぎていくのをただ、辛抱して、時間が過ぎるのを待っているのが実情です。
主催者や出演者は、お客様に、こんな難行・苦行を強いてはいませんか?
実は、張り切っているのは主催者側の人間だけなんです。

                                 
つまり、この場に来るのにお客様は楽しみを期待して来ている
のではなく、大半はお義理で来ているのです。


平たく言えば、朗読会が爆発的な人数が集まらない理由は、もう一つ面白くないこと、そして動きがないこと、それからお義理のお客様しか集めていない内容だからなのです。


朗読会がいつまでも出演者にゆかりのあるお義理のお客様だけを集めているようでは、そろそろ限界があります。
本当に楽しさを求めてきてくれる人を掘り起こす内容にしないことには、仲間うちのチマチマした芸に終わってしまいます。


お客様が、これは間違いなく楽しいから行くんだ・・・。
というイベントに改善しなければなりません。
現在、そんな朗読会を催すことができる。朗読者のスターや実力者が
(私が言っているのは表面的な、浮ついたスターではありません)
何人いるでしょうか?


スター不在の世界が脚光を浴びることはまずありません。


では、次回も「朗読会に向く作品(2)」を続けます。
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