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花盛り朗読




朗読がうまくなるために(2)

Posted by 小林大輔 on 13.2018 日記 0 コメントを投稿
この前のブログでは、朗読が上達するには、何が必要かを書きました。
私は、熊澤南水さんなど、「ひとり語り」を実行している人の例を引用しましたね。
「ひとり語り」を実行している人が、単に自分が語る文章を、すべて暗記しているというばかりでなく、この人が見せる、ステージ上の動き、表情、間、言葉を、会場のお客様に、どのように伝達しているか。 これを大切にするからこそ、台本を持たずにステージに登場している事実を、あなたの今後の朗読の中に参考にすべきだと指摘したのです。 

ライブを演出する人が常に言う「客席とステージが一つに溶け合う」一体感は、出演者が客席に向けた親しみと感謝の視線あってこそ、はじめて成り立ちます。
朗読者が台本の活字だけを追って、ついぞ客席を見ない習慣のついた朗読では、会場が一つになって、お客様を引っ張って行くことなど、とてもできません。 ステージ上の動きが極めて乏しい朗読こそ、せめて「目線でお客様の動きをコントロールする」技術がどうしても必要となってくるのです。

舞台の動きに代わる親しみの視線、言葉の迫力、特有の間で、お客様を陶酔と感動の境地に連れていく・・・。 そうした高度な技術を持った朗読者が、もう何人か出ています。 その時、どうしても欠かせないのは、舞台に立つ人の視線と、豊かな人生経験や、感受性です。
だから、「朗読」とは、ある程度の年配者にこそ向いており、若い方には無理ともいえる芸なのです。 
今、ステージで人気を得ているのは、大勢の若い女性たちが華やかに集団で登場して、コケティシュでテンポの速いダンスを披露する。 こんなアイドルの集団化したステージが全盛です。 これに比べると「朗読」は静かで動きの少ないジミな出し物です。 朗読にとり組む人たちは、おちついた年齢層が大半です。今、世間で何が流行っていて、主流が何か・・・。などで、心を煩わされる必要は少しもありません。
だからこそ、腰を据えて、朗読の実力をもっともっと向上させないことには、プロからは、年配者の素人芸としか思われないのです。

その具体的な方策を上げますと、あなたが手元に置いた台本から、 まず思い切って眼を離すこと、あなたの視線の大半を、お客様に置くということです。 そのためには、自分がこれから朗読する作品は、人一倍読み込んでいるんだ、という自信がなければできません。 
「わたしは、この作品については、誰よりも熟知しているし、これに似た人生を私もすでに体験している・・・。」 そういう気概を、お客様に向けたあなたの自信に満ちた柔和な視線で示してあげてください。
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